スイス国立公園 Route21 Macun lakes
スイス国立公園第3弾はRoute21 Macunlakes
2000年に国立公園に追加された新しいエリアです。
スタートから2時間10分
Zernez の少し高台にある教会からRoute21は始まります。
スイスではおなじみの黄色のトレイルを示す表示があり、少し入ると国立公園に関する案内を見つけることができます。
登り始めて2時間ほどで森林限界を超えて、Zernezの街全体を見下ろせます。川の流れに沿って道や街が作られていることがわかります。
車の轍があり、道は安定しています。
スタートから2時間20分
ここからは本格的にトレイルになります。
常にマーキングがあるので道に迷うことはないと思います。
街から見上げると森林限界よりも上に何か構造物があるのが見えるのですが、近くで見るとかなり大きいことがわかります。これは雪崩を防ぐためのもの。
スタートから3時間30分
途中から道はなくなり、岩にマーキングがあるだけ。
スタートから4時間
やっと頂上に到着です。ギリギリ3000mはないのですが、昨年の9月の上旬に登った際には頂上付近から湖にかけては積雪がありました。ローカットの防水加工なしのシューズだったので雪が入り込まないようにかなり慎重に降りました。
ついにMacunlakesの全貌を見ることができます。何もないゴツゴツとした風景の中に濃い空色の湖が現れます。
スタートから4時間30分
頂上から湖までの足場が不安定かつ積雪のためかなり時間を要しました。
ここからが国立公園の区域になります。
スタートから5時間40分
よく見ると背の低い草本植物が広がっています。
スタートから6時間
雪解け水でつくられる湖は純度が高く、かなり冷たい。
水が溢れ、流れが川になる。
スタートから6時間30分
どこの山も頂上付近は木が育たず、雪で白く染まっている。
スタートから7時間20分
長いこと植物の乏しいエリアにいたので木が生育できる高さまでに降りてきたことを実感する。そして牛やロバが放牧されていて人の気配を感じる。
地図を見ていると下りの道が何本かバリエーションがあり、気をつけなくてはと思いつつ結局迷う笑
トレイルを示す表示があるのに、その前に放牧地の電気牧柵がある。おかしいなと思いつつ電牧を越えて中に入ると確かにトレイル続いているのだが動物たちの脇を通る。
季節によって放牧地の場所が変わると思われるので何とも言えないのですが、牛たちを見たら一度地図を広げてルートを確認してください。
スタートから8時間
かなりゴールに近づいているのではと思いながら、また牛に道を塞がれる。飼育頭数が多かったので、無理に入らずに道を引き返し、分かれ道を違う方向に歩く。
スタートから8時間30分
やっとゴール地点のLavinの街へ。
国立公園のルート案内でRoute21は3段階評価の中で一番難しい難易度に設定してあります。頂上付近から湖にかけてのガレ場、そして歩くのに必要な時間の長さ。
技術的な部分よりも、体力がポイントです。
前回のスイス国立公園に関する記事
スイス国立公園 Route17 Nature Trail
Route17 Margunet (nature trail) では自然が破壊からどのように回復するかを観察することができます。
一部の区間では写真のようになぎ倒された木がトレイルの周りに放置されています。
トレイルの入り口の近くにバス停があり、Zernezの駅からバスが出ています。
入り口にルートの案内板があるのですぐにわかります。
最初の15分はずっと松林が続きます。ところどころ倒木が放置されていて、本当に人の手を加えてないんだと感じました。
一度視界が開けて小屋が見えます。
そのあとはしだいに水の音が聞こえてきて、しばらくの間川に沿って歩きます。
川の区間が終わると段々と高度を上げていきます。
写真だけだと比較するものがないので伝わりづらいですが、めちゃくしゃデカイ岩です。山から崩れ落ちてきたのがはっきりわかります。
30分ほど傾斜が少しきつい区間があり、Margunetの頂上に到着です。
視界は完全に開けており、天気が良ければ周りを一望することができます。
しばらくは森林限界よりも上の区間を歩くので非常に見晴らしがいいですが、傾斜がきつめです。ローカットのトレイルランシューズ、かつ前日のトレッキングで疲労が溜まっていたので踏ん張るのが辛かったです笑
下りもまた川に沿って歩きます。遠くの山の上を観察していると角が立派な鹿の仲間のつがいを見つけました。
トレイル上にフンが落ちていたり常に動物の気配を感じます。
頂上付近の美しい景色よりも、このポイントが一番興奮しました。
雪崩なのか、土石流なのかわかりませんが上部から押し流され、トレイルの脇の50m程が開けて新しい森が再生しています。
新しいマツは人の背丈より少し高い2m弱程度に成長しており、トレイルの周りに散乱している押し流されてきた木の表皮はすでに風化しており、ある程度の時間が経っていることがわかります。
またマツ林の中を歩き、合計3時間で最初入り口があった幹線道路に出ることができます。
今回はRoute17Margunet (nature trail) をP8からP7に反時計回りに歩いたレポートでした。
スイス国立公園のホームページからルートの確認はできるのですが、見づらいのでビジターセンターで地図の購入をオススメします。
では次回はRoute21 Macun lakesレポートです。
スイス国立公園 スイス唯一の国立公園
スイス国立公園は東スイスのエンガディン地方、イタリアとの国境に位置するスイス唯一の国立公園です。
広さは170㎢におよび東京ドームで例えるならおよそ3600個分の広さ。
1914年に設立されました。
ちなみに世界で最初の国立公園は1872年アメリカのイエローストーン国立公園に始まり、日本で最初の国立公園は1934 年にできました。
参照:https://ja.wikipedia.org/wiki/国立公園
Zurichからスイス国立公園の基点となる街Zernezまで電車でおよそ2時間半。
Zernezの街は1時間半ほどあれば見て回れます。街中にはホテルや食料品店、国立公園のビジターセンターがあり、滞在中に必要なものはほとんど揃えることができます。
駅から歩いて5分くらいのところにCoopがあるんですが曜日によって営業時間が変わるので注意が必要です。
月曜日から金曜日 8:00〜12:30 /14:00〜18:30
土曜日 8:00〜17:00
スイス国立公園の情報はホームページかもしくはビジターセンターで入手することができます。ビジターセンターには地図や動植物に関する書籍、グッズなどが販売されています。
展示は大人は7スイスフランで閲覧可能、音声テープを借りることができます。しかし日本語はありません。
国立公園の歴史、地学的な特徴、どのような動植物が生育しているかなど学ぶことができます。
参照:http://www.nationalpark.ch/en/
ホームページは右上のENと表示されているところで言語が設定できます。
英語、ドイツ語、ロマンシュ語、フランス語、イタリア語が選択可能です。
国立公園内には全部で21の散策ルートが設定されています。
一番左端のCONDITION OF THE TRAILSから ルートが現在使用可能なのかを知ることができます。昨年の9月に歩いた際には川の増水により閉鎖されている区間がありました。
左から2番目のWALKING ROUTESではルートの状況、歩行時間、標高差、ルートの難易度を知ることができます。
難易度は3段階で区分されます。
次回は実際に歩いたROUTE17とROUTE21について書きたいと思います。
つづく
帰国まで2ヶ月、どう生きるかという問いに向き合う
2年前にやらなかった問いが、今になってやってきたんだと思う。
将来どうなりたいか?どう生きるか?
多くの人が学生から社会人にスッテプアップする際に突きつけられる問いをに今まで真剣に向き合ってこなかった。
無視してきたわけではないが、深さが全然足りていなかった。
大学生のときに全く就活というものをしていない。この海外農業研修というプログラムに応募することしか選択肢になかったから。
現場で2年間働いて、将来どうなりたいか?どう生きるか?というイメージはかなりブラッシュアップされた。
この2年間は長いインターンみたいな、お試し期間だったんだろう。
まだはっきりした具体的な答えというか仕事は決まっていない。
そんなときTwitterのタイムラインに流れてきたブログ記事
その中で紹介されていたテーマの探し方が刺さった。
「なりたい職業名」×「マイテーマ」×「実現したい世界観」
もともとは山田ズーニーさんの「おとなの進路教室。」という本からの引用
これを自分に当てはめた場合、
なりたい職業名→ライター、ジャーナリスト(現場の情報を言葉にする)
マイテーマ→環境負荷の少ない食料生産
実現したい世界観→環境負荷が少ないから選ぶ、買うという判断基準が当たり前になる
現場と消費者をつなげる媒体になりたいなと思っている。そして食に対する意識を変えることで環境への興味につなげる。環境への意識の高い人が増えるという未来。
小さな負荷をかける
今ドイツ語の本にトライしています。
内容は「腐植土の構築」
先日シェフのマルティンにもらった1冊。
ドイツ語でボスのことをシェフと言います。
もっと農業の知識を身に付けたい、ドイツ語を勉強したいと考えていたのでちょうどいいチャレンジです。
ある程度の知識は持っているので、内容自体は難しくはないけれど、すべてドイツ語なのでiPhoneの辞書アプリを使いながら少しずつ読み進めていく感じです。
アプリはこの2つを使っています。紙の辞書は持っていません。
知らない単語だらけで書き込みをしていたら本が真っ赤になっていました。
でも頭の中で文章がキレイに繋がったときはめっちゃ気持ちいいです。
久しぶりですね、この作業と感覚。
ものすごく地味な作業ですけど、楽しいです。
ここでの生活はとても快適で安定しています。
でも残りの滞在期間が少なくなってきた今このままの生活を続けていいのだろうか?と思い始めました。
新しい習慣を身につける際は、
小さな負荷をかける。
大きすぎる負荷は負担になり続かない。
途中で辞めてしまって何で自分はできないのだろうと自己嫌悪に陥るだけ。
小さく始める。慣れてきたら、ステップアップする。
ちょっとだけ難しいかなというレベルに設定する。
漠然とした不安の正体がわかった話
谷口貴彦さんの「ザ・コーチ 最高の自分に出会える 目標の達人ノート」という本を読んでいて、今感じている漠然とした不安の正体がわかった話。
結論から言うと、今後やりたいことはわかっているのに、大きな夢を描きすぎて、どうやって実現させるか?が分からずに、自分がまったく進歩していないように感じて不安に感じていた。
この本は、住宅メーカーの営業として働く星野が、偶然公園で老紳士に出会う。
彼から目標の達人になる方法を学び、星野の人生が変わる話だ。
目標、目的、ゴールとは?
目標とは、〈目的を達成するために設けた目当て〉とありました。
つまり、目標はあくまで、目的に向けての目印でしかないということです。
それに対して、目的の意味は、〈成し遂げようと目指す事柄〉でした。
この目標と目的の意味をあらためて調べて、目的を実現するために目標を定め、それに向かって行動するのだということに気づきました。
つまり、目標は目的の実現のため設定されるものということです。それなのに、僕も含め多くの人が、いつの間にか目的がどこかへ行ってしまって、目標が一人歩きをしています。
ゴールですが、僕は目標と同じ意味だと思っていました。
でも、いざ実際に調べてみると、〈競技などで、着順の決まる一番最後の地点・決勝点〉とありました。
つまり、目的のための最終的な目印がゴールで、そのゴールまでの途中の目安や、通過点としておくのが目標なんですね。
まず目標、目的、ゴールという言葉が出てきます。
よく耳にする言葉ですが、はっきりとした定義はあいまいで、なんとなくのイメージを持っているだけでした。
言葉の定義を明確にすることで、自分の思考をより正確に、具体的に表すことができます。
本の中で挙げられていた具体例
あるマラソン選手があげた事柄を、目的、ゴール、目標に分けてみる。
A 次のオリンピックで金メダルを取る
B 十キロのタイムを三ヶ月であと三分短縮する
C 自分が可能性に挑戦することで、子どもたちに夢を持つことの素晴らしさを伝えたい
D 今月、合計五百キロを走り込む
E 今年の選考レースで優勝する
F 脚力を十パーセント強化する
G 誰よりも速く走って”風”になる
目的・・・C、G
ゴール・・・A、E
目標・・・B、D、F
このマラソン選手の場合は、ただオリンピックで金メダルを取ると言うのではなく、目的とゴールをセットにした言葉を自分に聞かせればいいんです。
「私は、自分が可能性に挑戦することで、子どもたちに夢を持つことの素晴らしさを伝えたいんです。そのために、次のオリンピックで金メダルに挑戦します。だから毎日努力して、今年の選考レースで優勝します」とね。
そして、具体的で確実な一つの行動を、目標という指標を立てながら続ける。これが、効果的にゴールや目標を活用する方法です。
ただ金メダルを取るではなく、そもそもなぜ金メダルが取りたいのか?そのために何が必要かを考える。
自分に当てはめてみる。
ビジョンとは?
ビジョンを調べてしっくりきた意味が、〈将来あるべき姿を描いたもの〉〈将来の構想〉〈未来像、その光景〉です。
つまり、自分自身や家族、チームや将来の理想像や未来の光景がビジョンですよね。
ビジョンは鮮明でありありとしていて、その光景を頭の中で見るだけで、嬉しいとか、楽しいとか、ドキドキワクワクするといった感情が湧くものでなくてはなりません。
目標の達人たちは、そういうビジョンをいつも描いて想像しては、自分のエネルギーにしています。ある意味、ビジョンはゴールに向けて行動するための強化剤です。
自分の理想の姿を持っている。こうなりたいという姿がある。
でも、忙しさにかまけて日常のことだけでいっぱいになってしまう。
人はすぐに忘れてしまう生き物だ。思い出すキッカケを日常の中に取り入れる。
言葉でも、写真でも、音楽でも、そのビジョンを思い出させるモノを。
最後に
今自分が掲げている目的は、「食料目線で、環境問題を解決する」
そのためのひとつのゴールが、「持続可能な農業、ライフスタイルを実践する、広める」
目的ははっきりしていたのだが、そこまでの道のりが具体的でなく、現実との距離を感じていた。
遠く先にある理想を現在地から眺めて、まったく進めていないなと卑屈になる必要はない。
今すべきなのは、目的を達成するために必要なゴール、目標を設定し、より小さな要素に分解する。そして今の自分に何が足りていないのか、これからどんな知識、技術を身につけるべきなのか分析することだ。
夢、目的、ゴール、目標、ビジョンは自分の可能性を最大化するためのツールなんです。このツールを最大限活用すれば、人生が、自己ベスト更新の連続になります。
完璧ではないけれど形にする
ブログを書こう。とするといつも、もっとこうすれば良くなる。このことについてはまだリサーチが不十分だ。と完璧を求めて試行錯誤するうちに途中で投げ出してしまう。
もっと文章を書く技術を上げたいと思いながら、いろいろ考えすぎて、勝手にプレッシャーを感じて疲れてしまう。
完璧ではなくても、ネットの海に放す。
どこかの段階で妥協しないと、永遠に終わらない。
自分が思っているほど、自分が書く文章を誰も気にしていない。
現に自分がネット上にある文章を読む際にそこまで注意深く目を通していない。
とにかく場数を踏んで、経験値を上げていくしかないのだ。
大学3年生の夏に、青森県の十和田から北海道の知床半島まで自転車で旅をしたことがある。1週間ほどの短い期間。
1台のロードバイクと18Lのバックパックだけ。
テントも寝袋も雨具すらも持たずに知床半島を目指した。
その日の朝どこを目指すのか、どこに泊まるのかを考えてあとはただ走る。
とてもシンプルで無鉄砲な旅だった。
あの時のワクワク感と勢いを。